水と一緒に生きている

自然

御清水

こころまできれいにする清澄な流れ

御清水の写真

昭和60年7月に当時の環境庁において全国名水百選に選定された「御清水」は、適度なミネラル分を含んでおり、夏は冷たく冬は温かい水で、昔は殿様の御用水に使われていました。今は飲用、炊事用、洗濯用に区分けされ、生活用水として大切にされています。
大野市では、御清水のように市内の至る所で水が湧き出ており、約半世紀に亘って水を大切にする伝統や文化が大野人に息づいています。平成25年には、「日本水大賞」で、長年にわたる地下水保全の取り組みが「環境大臣賞」に選ばれています。

イトヨ

清澄に暮らす澄んだ妖精

御清水の写真

大野市の魚である「イトヨ」が住む「本願清水」は、全国でも数ヶ所しかいない淡水型(陸封型)イトヨ生息地の南限として、昭和9年国の天然記念物に指定されています。平成13年には、「イトヨ」とイトヨ生息地を保護するため「本願清水イトヨの里」が開館。平成20年には平成の名水百選に選定されています。
イトヨは背びれと腹部に棘(キョク)と呼ばれるとげを持つ体長5センチ程のトゲウオ科の魚で、オスが巣をつくり繁殖をする習性があります。本来、北方系の魚であり冷水性であるため、陸封型は夏季でも水温が20度以下の清水域にしか生息できません。湧水が豊富な大野盆地であるからこそ、イトヨの生息が可能だったのです。

春の花

冬を越えた先に喜びの花が咲き誇る

春の花の写真

雪が降り一面白銀の世界に包まれる冬を過ごした大野市では、草木が芽吹く春になると、様々な花が咲き誇ります。見所となる春の花は、地域住民の結の力で長い期間、丹精込めて育てられた花で多くの方の春の楽しみの一つとなっています。春を代表する桜は、越前大野城がそびえる亀山公園やド九頭竜ダム湖周辺で楽しむことができます。赤や白のシバザクラが約20haの田園地帯にじゅうたんのように広がっている地域は、国道158号沿いの乾側地区で新丁(ようろう)トンネルを福井市から抜けると見ることができます。また、JR勝原駅周辺には花桃の並木が、矢ばなの里では、約3haの里山に100万本以上のカタクリの花畑が広がっています。

田園風景

大野人ご自慢の大地の恵み

田園風景の写真

大野市の水田面積は、約4,000haで、概ね神奈川県鎌倉市や沖縄県那覇市の面積、またはナゴヤドームの約830個分に匹敵し、主に米や麦が栽培されています。
この広大な水田では、春には、水が張られ、鏡のように周囲の山々や空の色を映し出し、夏は、きれいな水と空気、太陽の恵みを思いっきり吸収した苗が青々と生長し、秋は、実った稲穂による金色のじゅうたんが一面に敷かれたかのようになり、冬は、雪による白銀の世界を創り出します。
四季を通じて様々な色に移り変わる田園は、稲作が始まった何百年も前から、今も変わらず大野人の生活に溶け込んでいる風景です。

平家平のブナ林

時を超えて守られる自然

平家平のブナ林の写真

大野市の南部で真名川上流域にある巣原地区(市街地から約40㎞)に、通称「平家平(へいけだいら)」と呼ばれる標高約600~1200mのなだらかな斜面で形成されている森林地帯があり、ブナ林を中心に植生が広がっています。昔、平家の落人がこの地に移り住んでいたといわれることから、この名で呼ばれるようになったようです。この平家平は、196haのうちブナの自然林が40haほどあり、樹下にはオウレン畑が広がっています。また、ミズバショウの群生地や市の天然記念物に指定されるトチノキの巨木(通称大トチノキ)もあり、貴重な自然が残されています。

ホタル

光群れ飛ぶ幻想の世界

ホタルの写真

山に囲まれ、田んぼが市内に広がり、水がきれいな大野市では、至る所でホタルを見ることが出来ます。主に生息するホタルは、ゲンジボタルやヒメボタルで、杉林や雑木林などの森の中で過ごす陸生のホタルです。
主なスポットは、地区住民でホタルの生息を見守っている上丁(かみようろう)地区で、「ホタルの里丁(ようろう)」として、ホタルたちが快適に住めるように様々な自然環境保全運動・啓発活動に取り組んでいます。他にも、大野市の南東に位置する下大納(しもおおのう)地区や前坂地区などがありますが、市内の農村集落には地元の人しか知らないスポットが各所にあります。

星空

日本一の星空がここにある

星空の写真

環境省と(財)日本環境協会が行う「全国星空継続観察(スターウォッチング・ネットワーク)」で、大野市内にある「大矢戸天文台」からの夜空撮影の明るさが、平成16年度夏期に23.5等級、また、南六呂師の福井県自然保護センターからの夜空撮影が平成17年度夏期に23.9等級という結果となり、全国で最も星空の観察に適していると認定され、大野市の星空は2年連続で日本一になっています。

紅葉

秋に湖は錦のじゅうたんに彩られる

紅葉の写真

市域面積の約87%が森林である大野市には、ブナやミズナラを中心とした多くの紅葉スポットがあり、主な場所は九頭竜湖、九頭竜峡、九頭竜国民休養地、刈込池(かりこみいけ)などです。特に、九頭竜湖は、日本紅葉の名所100選に選ばれており、広大な湖(ダム湖)に色鮮やかな紅葉の山々が映る様子は、来訪者を魅了します。見所としては、九頭竜湖の上流部にかかる本州と四国を結ぶ瀬戸大橋のプロトタイプとして建設された箱ヶ瀬橋(通称「夢のかけはし」)は、紅葉にオレンジの橋が映え、撮影スポットとして人気があります。

刈込池

泰澄大師と大蛇の伝説が眠る池

刈込池の写真

打波川の上流の願経寺山(標高1,690m)のふもとには、ブナやミズナラなどの原生林に囲まれた幅ヶ平があり、その中に周囲400m、水深最大4.5mの刈込池があります。その昔、泰澄大師が、白山に棲んでいた大蛇を刈込池にとじ込め(刈り込め)たという伝説から、名付けられたといわれています。この池に流れ込む小川はありますが、池の水が流れ出るところはありません。しかし池の水位は一定で、名称の由来といい、周囲の自然を映す静かな水面のなかには、まだまだ人々が知らない神秘が隠れていると想像されています。

荒島岳

雄々しくたたずむ信仰の山

荒島岳の写真

大野盆地の南東にそびえる「荒島岳(標高1,523.5m)」は大野富士とも呼ばれる奥越の名峰です。泰澄大師によって開かれたと言われ、古くから信仰の山として崇められてきました。標高の割に高山気分が味わえ、独立峰のため展望も良く、遠く北アルプスも望むことが出来ます。深田久弥氏が昭和39年に出版した雑誌「山と高原」に連載した「日本百名山」の一つに「荒島岳」が掲載されており、福井県内では唯一となっています。